ブドウづくりに適した長野ワインバレーで生産する個性豊かなワイナリー、そのプレミアムな味に酔いしれる!
高品質なワインを生み出す信州ワインバレー
日照時間の長さや、降水量の少なさ、1日の寒暖差の大きさ、水はけの良さなど、気候と土壌がブドウ栽培に適している長野県。ワイン造りは明治時代、殖産興業政策の一環として果樹栽培とともに始まりました。時代とともに良質なワインが生み出され、海外の権威あるコンクールで入賞するものも多数。日本屈指の名醸地として、多くのワイン愛好家から注目が集まります。
そんな長野県産のワインの魅力を国内外に発信しようと、長野県は2013年、同県を「信州ワインバレー」とし 、栽培から醸造、販売、消費にわたる振興策「信州ワインバレー構想」を策定しました。
世界を意識してワインの呼称を「NAGANO WINE」とし、ブランド化を推進。さらに立地や気候に合わせて、信州ワインバレーを「天竜川ワインバレー」「日本アルプスワインバレー」「千曲川ワインバレー」「桔梗ヶ原ワインバレー」の4つに区分し、地域活性化に向けたさまざまな取り組みを行なっています。
信州ワインバレー構想の取り組み
信州ワインバレー構想には、NAGANO WINEのブランド化やワインをテーマとした観光地域づくりの推進、ワイン文化の醸成、ワインバレーの活性化などさまざまな目的が掲げられています。そのうちの代表的な活動の1つが、2021年にスタートした「GI長野」というブランドの創出です。
GIとは「地理的表示制度」を指し、その地域ならではの味や品質を確立し、さらに生産基準を満たした酒や農産品のみが地名を名乗れる制度です。「GI長野」に認定されたワインと日本酒は紺色または赤色のシールが貼付され、さらに厳しい基準を満たしたものは「GI長野プレミアム」を表す金色のシールが貼付されます。産地と品質を保証する目印となるため、NAGANO WINEを選ぶ際の参考になりそうです。
天竜川ワインバレー
長野県の南部、中央アルプスと南アルプスに囲まれた盆地の天竜川流域にあるワインバレー。川の両側に、水はけのよい河岸段丘や扇状地が広がり、古くから果樹栽培が行われてきた地域です。ワイナリーは主に宮田村、松川町、伊那市に点在しています。
欧州系ブドウだけでなく日本の固有種である山ブドウ系とカベルネ・ソーヴィニヨンとの交配種「ヤマ・ソービニオン」を用いたワインや、果実を使ったリキュールが造られているのも特徴。ワイナリーの誘致や、地域に適した品種の検討も積極的に行われ、さらにワイン造りが盛んになると期待されています。
天竜川ワインバレーのワイナリー
<喜久水酒造>
飯田市にある、南信州唯一の酒蔵。昭和19年、地元の37軒の酒造家の企業合同によって誕生しました。古くから地元の農作物を用いた酒造りを行い、大吟醸や純米酒などの日本酒をはじめ、シードルやフルーツリキュールの製造も手がけています。直営店「翠嶂館」では主要銘柄の試飲も可能です。
商品を見る:喜久水酒造
<南向醸造>
地元出身の曽我さん夫妻が2021年に設立したワイナリーです。ワイン用ブドウの植え付けは2013年からスタート。現在は総面積3ヘクタールの畑でシャルドネやガメイ、シラー、カベルネ・フラン、メルローなどを栽培し、風土を大切にしたナチュラルワイン造りにこだわっています。
<クロドテンリュウ>
洋酒卸業を営み、フランスでワイン造りを行ってきた岩田智宏さんが2022年、飯田市に開いたワイナリー。南アルプスの自然の恵みで育ったブドウから良質なワインを醸造しています。シャルドネやメルローといった欧州系品種からデラウェアほか日本系品種まで多様なブドウを栽培。幅広い知見と技術を活動した独自のワイン造りが話題を呼びます。
<VinVie(ヴァンヴィ)>
2020年、松川町にオープンしたワイナリー。シャルドネやナイアガラを使った白ワインや、山ぶどうやカベルネ・フランを用いた赤ワインなどの醸造を行なっています。標高 720メートルの高台に立つ直営ショップでは美しい景色を眺めながらワインやシードルの試飲が可能。ワイナリーめぐりにぜひ立ち寄りたい一軒です。
日本アルプスワインバレー
北アルプスに寄り添うように広がるエリアで、古くよりりんごや米などの栽培が盛んに行われてきた長野県有数の農業地帯です。ワイナリーは主に安曇野市、松本市、大町市、山形村に点在。明治時代からブドウ栽培が行われており、松本市の山辺はブドウ栽培発祥の地として名を馳せます。ワイン造りはナイアガラ、コンコード、デラウェア、巨峰など生食用のブドウからスタートし、近年ではシャルドネやメルローをはじめ、欧州系品種が盛んに栽培されています。大小さまざまなワイナリーがあり、自然美や温泉、街並みともに楽しめるのも魅力です。
日本アルプスワインバレーのワイナリー
<サッポロビール>
北安曇郡池田町にあるワイナリー。プレミアムワイン「グランポレール」では、安曇野池田を特別な産地とし、同シリーズにおいてトップキュベのブドウを育む畑として栽培を行なっています。現在生産されるのはカベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、メルロー、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなど。AIを活用して品種ごとの個性を把握するなど、先進的な技術を採用していることでも注目を集めます。
商品を見る:サッポロビール
<安曇野ワイナリー>
安曇野に2008年にオープンしたワイナリー。シャルドネやメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、ナイアガラなどを用いたワイン造りを展開。テイスティングカウンターでは4〜5種類の銘柄を無料で試飲できます。風光明媚なブドウ畑を眺められるテラス席も人気。
<ノーザン・アルプス・ヴィンヤード>
オーナーの若林政起さんが国の6次産業化認定を受けて2015年に開いたワイナリー。ピノ・ノワールやソーヴィニョンブランといった欧州系品種や、デラウェアや巨峰などの日本系品種を使ったワイン醸造を行っています。
<山辺ワイナリー>
松本市の山辺地域にあるワイナリー。ナイアガラ、メルロー、巨峰、カベルネ・フラン、ヤマブドウなど多様なブドウを栽培。醸造方法にもこだわり、白ワインでは低温発酵、赤ワインでは人の手による櫂突きを徹底しています。
千曲川ワインバレー
千曲川流域にある、小諸市から千曲市まで広がるエリアです。降水量が少なく、水はけの良い土壌がぶどうの栽培に適しており、近年では個人ワイナリーが相次いでオープンしています。生産されるブドウはメルロー、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワールが中心。坂城町では、町がワイン用ブドウの農地を確保し、新規参入者を募る取り組みを実施。さらに東御市では市内の3つワイナリーとともに「東御ワインフェスタ」を開催するなど、行政と民間が一体となった連携体制も注目を集めます。
千曲川ワインバレーのワイナリー
<マンズワイン小諸ワイナリー>
1973年に開業した、千曲川ワインバレーで最も歴史のあるワイナリー。ブドウ栽培から瓶詰めに至るまで、独自の技術を用いた良質なワイン造りが話題を呼びます。“日本の風土で、世界の銘醸ワインと肩を並べるプレミアムワインをつくる”という想いから造られた「SOLARIS(ソラリス)」は同ワイナリーのシグネチャー的存在です。
商品を見る:マンズワイン
<シャトー・メルシャン椀子ワイナリー>
陽当たりの良さ、降水量の少なさなどブドウ栽培に適した椀子エリアに2019年、誕生したワイナリーです。世界最高のワイナリーを選出する「ワールド・ベスト・ヴィンヤード」では2020年から2022年まで3年連続で日本のワイナリーとして唯一ノミネート。ブドウ栽培からワイン造りまで一般公開しており、東京ドーム約6個分の畑や、ワインの醸造施設を見学することができます。
商品を見る:シャトー・メルシャン椀子ワイナリー
<古屋酒造店>
明治24年、佐久市で創業した酒造。「和醸美酒」をモットーに日本酒だけでなく、焼酎やワインも手がける老舗です。ズッキーニ焼酎や、プルーンワインなど、地域の特産物をふんだんに使うのも特徴。「深山桜」をはじめ古くから親しまれている名酒も充実しています。
商品を見る:古屋酒造店
<はすみふぁーむ&ワイナリー>
大リーグの球団職員など、ユニークな経歴を持つ蓮見喜昭さんが開いたワイナリーです。シャルドネやメルローなどの欧州種から甲州をはじめ日本固有の品種まで幅広く栽培。ワイナリーに併設するショップでは美しい風景を望みながらワインやジュースを試飲することができます。
<ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー>
エッセイスト・画家の玉村豊男さんがオープンしたワイナリー。伝統技術と最新の知見と掛け合わせ、ブドウの個性を最大限に引き出したワインは洗練した味わい。敷地内にあるカフェでは信州サーモンなど、地元食材を用いた料理をワインとともに楽しむことができます。
桔梗ヶ原ワインバレー
長野県のほぼ中央に位置する桔梗ヶ原を中心としたエリア。明治時代からブドウの栽培が始まり、日本のワイン造りの発展に大きく寄与したことでも名を馳せます。約8平方kmの地域に、老舗の大規模ワイナリーから個人経営ワイナリーが点在。明治時代に栽培されていたブドウはナイアガラやコンコードが中心でしたが、幾多の研究により、寒冷地では困難とされていたメルローの栽培に成功。長野県でメルローワインを根付かせた先駆け的な地域としても有名です。毎年春にはバスでワイナリーをめぐる「塩尻ワイナリーフェスタ」が開催され、多くの観光客で賑わいを見せています。
桔梗ヶ原ワインバレーのワイナリー
<アルプス>
1927年に創業したワイナリー。約400軒の地元栽培農家と「アルプス出荷組合」を結成し、良質なブドウを用いたワイン造りを行なっています。2008年には自社畑を開き、メルローやカベルネ・ソーヴィニヨンなどの欧州系ブドウの栽培を開始。年間のワイン生産本数は約300万本と、日本で7番目の生産量を誇ります。
商品を見る:アルプス
<林農園>
1911年に創業者、林五一さんが果樹の栽培を開始し、1919年にワイン醸造にチャレンジしたことがはじまりのワイナリー。試行錯誤を繰り返しながらメルローの栽培に挑み、名産地として桔梗ヶ原の名を全国に広めるなど、その功績は極めて大きいと言われています。「五一わいん」シリーズでは、「GI長野」「GI長野プレミアム」の認定を受けているものも多数あります。
商品を見る:林農園
<井筒ワイン>
1933年の創業以来、ブドウの栽培から瓶詰めまで一貫して行う老舗ワイナリー。地元の契約農家とも連携しながら、塩尻産と松本平産ブドウを100%用いたワイン作りを展開しています。初期から欧州系品種にも着目し、メルローやシャルドネなどの栽培にも成功。本格派ワインの先駆者としても知られています。酸化防止剤無添加の新酒ワインをはじめ、新たな商品価値の提供にもこだわるワイナリーです。
商品を見る:井筒ワイン
<サントリー塩尻ワイナリー>
1936年設立のワイナリー。当初は「赤玉スイートワイン」の原料供給地という位置付けだったものの、現在は契約農家と連携を図りながら、良質なワイン作りに注力しています。丁寧に手摘みした長野県産メルローやシャルドネを100%使用するなど、収穫から瓶詰めなど細部までこだわりが凝縮。県を代表するワイナリーとして人気を集めます。
商品を見る:サントリー塩尻ワイナリー
<信濃ワイン>
1916年の創業以来、3代にわたり守り続けられてきたワイナリーです。お手軽価格のものからプレミアムクラスまで、ワインのラインナップは実に豊富。メルローやシャルドネなどを用いた本格ワインをはじめ、ナイアガラやコンコードを使ったジュースも定評があります。
商品を見る:信濃ワイン
まとめ
雄大な山々、清らかな水と空気がおいしいブドウを育て、明治時代からワインが造られてきた長野県。日本屈指の良質なワイン生産県として、近年では国内外のワイン愛好家から注目を集めます。県が主体となってNAGANO WINEのブランド化を目指す「信州ワインバレー構想」の策定に伴い、長野県のワインはますます進化を続けると言えるでしょう。
そんなNAGANO WINEを自宅で気軽に味わいたいという人におすすめなのが、「NAGANOSAKE.JP」。今回ご紹介した長野ワインをはじめ、個性あふれる商品が充実しています。ぜひ一度味わってみて、長野県の魅力を感じてみてはいかがでしょうか?
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