日本酒のアルコール度数について~ワインや焼酎、ビールと比較してみよう~

日本酒のアルコール度数について~ワインや焼酎、ビールと比較してみよう~

日本酒はアルコール度数が高い印象ですが、爽快な味わいのため、ついつい飲み過ぎてしまう方もいるでしょう。
この記事では、日本酒のアルコール度数や他のお酒との比較、二日酔いを防ぐ方法について詳しく解説します。

目次

  日本酒のアルコール度数は高い?

アルコール度数

 

日本酒は、ビールやワインなどの醸造酒と比較してアルコール度数が高い部類に属します(平均で15〜16%)。これは「並行複発酵」という製法によるもので、糖化とアルコール発酵を同じタンクで同時に行うことで、効率的な発酵が実現します。こうして製造工程が進むと、日本酒のアルコール度数は約20%前後に達し、その後、味や香りを整えるために水を加え、最終的なアルコール度数が15〜16%に調整されます。

日本酒は、酒税法によってアルコール度数が22%未満である必要があります。もし同じ製法で造られたお酒がアルコール度数22%を越える場合、それは種別がリキュールなど別のものに変わることになります。

醸造酒のなかでも高アルコール度数を誇る日本酒ですが、近年ではアルコール度数が8〜14%程度の低アルコールの日本酒が広まっています。一方で、水で希釈せずにアルコール度数が17〜20%の原酒タイプの日本酒も存在し、種類や楽しみ方が多様化しています。

 


ワイン、ビール、焼酎、ウイスキーとの比較

ワイン,ウイスキー

 

 日本酒と同じ醸造酒のワインやビール、その他に焼酎とウイスキーはどれだけ度数が違うのでしょうか。

 

種別

日本酒

(1合180ml)

ワイン

(1杯120ml)

ビール

(中瓶1本500ml)

焼酎

(35度、1合180ml)

ウイスキー(ダブル、60ml)

アルコール度数

15%

12%

5%

35%

43%

出典元:厚生労働省「アルコール」より


ウイスキーは醸造酒を蒸留して作られるため、アルコール度数が日本酒と比べてグッと高くなります。焼酎もウイスキーと同じく蒸留酒のため、日本酒よりアルコール度数は高いです。

ワインは原料によってアルコール度数に変化がありますが、一般的にはやや低めです。一方、のどごしを楽しむビールはアルコール度数が抑えられており、約5%程度となっています。(アルコール度数は目安であり、銘柄によって異なります)

日本酒はビールやワインと同じ醸造酒のなかでもアルコール度数が高くなっているものの、爽快な味わいで飲みやすいという優れた特徴をもっているお酒です。

 

日本酒のアルコール度数と味の関係性

日本酒

 

日本酒はアルコール度数と味に強い関係性があり、一般的には度数が高くなるほど味わいもキリっとして、スッキリとした辛口になります。反対にアルコール度数が低くなると甘みが味わえ、余韻が残る甘口になる傾向があります。アルコール度数は高くなるほど飲み口も比例し、重くなっていくもの。飲みやすさを重視するのなら、甘みや軽やかな口当たりが際立つ度数が低い日本酒を選ぶとよいでしょう。

飲みごたえや味の濃さを満喫したいときは、標準よりもアルコール度数が高いものを選び、バランスの良い味わいを求めるときは、標準の度数である15〜16%の日本酒を選択しましょう。


悪酔い、深酔いを防ぐためには

二日酔い,悪酔い

 

日本酒はアルコール度数が比較的高いお酒でありながらも、飲みやすい味わいのため、ついついお酒がすすんで飲み過ぎてしまったという経験もあるのではないでしょうか。

日本酒を飲んだ翌日に後悔しないためにも、事前に悪酔いや深酔いの対策を知っておいて損はありません。悪酔いや深酔いを防ぐためのポイントを解説します。

 


自分の体調や適量を把握しておく

お酒の耐性は肝臓のアルコールを代謝する能力によって差が生じるため、個人差があります。二日酔いを防ぐためには各々に適した飲酒量を把握し、過度なアルコール摂取を避けることが何よりも大切です。

自分の体調や適量を踏まえてお酒を飲むことは、単に二日酔いを防ぐだけでなく、健康を維持するうえでも重要といえるでしょう。体調に関しては、体調不良時や薬の服用時は二日酔いの症状が出やすく悪化させる可能性があるため、お酒の量に配慮するべきです。

 

お酒の適量は人それぞれで異なりますが、厚生労働省の「 健康日本21(アルコール) 」によると、純アルコール量に換算して1日平均では約20g(日本酒なら1合、180ml)が目安とされています。

出典元:厚生労働省の「 健康日本21(アルコール)


上記の数字を元に、自身の適量を押さえておきましょう。

 

水をこまめに摂取する(和らぎ水)

日本酒を楽しむ際は、水をこまめに摂取しましょう。和らぎ水(日本酒を飲むときに一緒に飲む水)を間に挟むことで、お酒を吸収する早さが緩やかになります。また、和らぎ水を摂取することで、アルコールが希釈され、消化器への負担も軽減されます。

日本酒を飲む際の和らぎ水の量は、目安として同量から1.5倍以上です。和らぎ水を飲めば酔いが回りにくくなり、日本酒の味わいを純粋に楽しみつつも、翌日に残さず後悔しないお酒が楽しめます。

 

低アルコールでおすすめの日本酒

 

アルコール度数が低い日本酒を探している方のために、低アルコールでおすすめの日本酒をご紹介します。普段日本酒を飲まない方でも飲みやすい日本酒を味わって、心地良く酔えるひと時をお過ごしください。

 


生酛純米マルトらいと/黒澤酒造

 

黒澤酒造の「生酛純米マルトらいと」は、生酛造り(きもとづくり)で醸した13%台の低アルコールの純米酒。伝統的な製法である生酛造り(※1)に重点を置いている黒澤酒造において、軽快で心地良い味わいを提供するべく造られた試験醸造酒です。

自然がもたらす発酵の力が引き出された生酛純米マルトらいとは特有の酸味に加えて、お米ならではの心地良い風味と甘みが味わえるのが特徴。軽やかながらも深みのある味わいも楽しめる純米酒です。

(※1生酛造り:日本酒造りの過程で欠かせない酒母を手作業で作る製法)


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発泡性純米酒 たまゆら/橘倉酒造

 

日本酒ながらもアルコール度数が8%と飲みやすく、体にも優しいお酒が橘倉酒造の「発泡性純米酒 たまゆら」。レモンやオレンジピールを彷彿とさせる柑橘系の甘酸っぱさとともに、爽快さと心地良い刺激が味わえます。個々人のお酒の強さに関わらず楽しめる低アルコールの日本酒です。

発泡性純米酒 たまゆらは「瓶内発酵」という、新たなスタイルで造られている日本酒。瓶内発酵によりシルクを思わせるような細やかな泡を楽しむことができます。


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信州舞姫 あんず酒 日本酒仕込み/舞姫 

 

舞姫の「信州舞姫 あんず酒 日本酒仕込み」は、信州千曲産の杏を100%使って日本酒の原酒で仕込み、低温熟成で仕上げたお酒。完熟した杏による深くしっかりとしたコクや味わい、口当たりの良さが楽しめつつ、爽やかで絶妙な酸味。

原酒の日本酒は、純米酒を贅沢に使用。杏と日本酒の香り・味わいが上手に混ざり合うことで、芳醇なあんず酒に仕上がっています。

アルコール度数10%の信州舞姫 あんず酒 日本酒仕込みはロックやお湯割りで飲むだけでなく、アイスクリームにかけてスイーツとして楽しむのもおすすめ。


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まとめ

日本酒

 

 日本酒のアルコール度数と味わいの関係、悪酔いや深酔いを予防する方法、おすすめの低アルコール日本酒についてご紹介しました。

日本酒を楽しむ際には、適切な量を守りつつ和らぎ水と一緒に摂取することが大切です。ほろ酔いの状態であれば、翌日に爽やかな気分で過ごせるだけでなく、ストレスも上手に解消することができるでしょう。

 

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